正確な情報を発信することが課題
厚生労働省は、2012年10月4日から全国の不育症相談窓口一覧を同省のホームページで公開をしています。
2回以上の流産、死産、あるいは、早期新生児死亡(生後1週間以内の赤ちゃんの死亡)を経験した場合を「不育症」と定義しますが、厚生労働省の研究班によると、毎年約3万人の不育症に悩む女性が新たに発現していると考えられているそうです。
「不育症」には、適切な治療や専門医からのアドバイスを受けることで次回の妊娠で流産することなく、赤ちゃんを迎えられる場合がありますが、一人で悩む女性も多く、「不育症」に関する正しい知識を得ないまま、妊娠をあきらめてしまうケースもあります。
そのため、どのようにして正確な情報を提供していくかが課題となっています。
検査、治療をした人のうち8割以上が無事、出産
流産のリスクが高まる「リスク因子」としては、夫婦の両者か一方の染色体異常、子宮の形の異常、免疫異常で胎盤などに血栓ができやすい抗リン脂質抗体症候群などがありますが、その他の原因として、たまたま胎児染色体異常をくり返し、偶発的な流産をくり返してしまった場合や精神的な要素などが考えられています。
胎児染色体異常を2度3度繰り返してしまうと、次の妊娠を考えることは「恐怖」になってしまいます。その「恐怖」がストレスになると、今度はそのストレスが流産の原因となってしまうため、そうならないために、まず病院へ行き、適切な治療や専門医からのアドバイスを受けることが非常に重要となります。
厚生労働省研究班は、特殊な場合を除いて、正しい治療と検査により80%以上の人が赤ちゃんを無事に産むことができるとしています。一人もしくはパートナーと悩み苦しむのではなく、勇気を出して専門医へ相談しましょう。

厚生労働省 反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)について
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/厚生労働省の研究班 不育症研究
http://fuiku.jp/