水銀と子どものADHDは関係あり
10月10日付、医療系インターネット情報サイトMNTによると、
妊娠中に水銀を低濃度であっても摂取すると、その子どもがADHD(注意欠陥過活動性(多動性)障害になる確率が高まることが、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院とボストン大学の研究員らの調査で判明した。
ADHDとは?
ADHDは、多動性、不注意、衝動性などを特徴とする発達障害。
世界の子どものうち、約10%がADHDであると推定されている。
日本においては、文部科学省が行った全国実態調査によると、ADHDが疑われる子どもは
全体の2.5%という結果が出ている。原因は未だ解明されていない。
子どもが間接的に摂取した水銀量とADHD発症率は比例
ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のSusan Korrick氏とボストン大学のSharon Sagiv氏らは、1993年から1998年に出生した子どもら400人を対象に調査。その子どもらの母親の髪の毛を採取し、水銀濃度を調べた。また同時に、母親らが妊娠中に食べた、魚についても詳しく尋ねた。一方で、子どもらにADHDを判定するためのテストを実施。結果、
母親の髪の毛に含有する水銀の濃度が、高ければ高い程、その子どもがADHDを発症する確率が高いことが分かった。
妊婦が注意すべき魚介類の種類とその摂取量の目安
厚生労働省では、妊婦が過度な水銀を摂取しないよう、以下の目安を提示している。
1週間当たり10g程度の魚
バンドウイルカ
1週間当たり40g程度の魚
コビレゴンドウ
1週間当たり80g程度の魚
キンメダイ
メカジキ
クロマグロ
メバチ(メバチマグロ)
エッチュウバイガイ
ツチクジラ
マッコウクジラ
1週間当たり160g程度の魚
キダイ
マカジキ
ユメカサゴ
ミナミマグロ
ヨシキリザメ
イシイルカ
正しい知識を身につけましょう
魚の摂取には、胎児の脳の発達を促す素晴らしい面もある。一概に、危険とは言えない。正しい知識を身につけることで、楽しい妊婦生活を送っていただきたい。(渡邉充代)

MNT
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