2年以内に初の子宮移植が不妊治療の方法として行われる予定
イギリスから、驚きのニュースが届けられました。
ロンドン西部のリスター・ホスピタルの婦人外科医のリチャード・スミス医師が、2年後をめどに、初の子宮移植に向って準備を整えているのです。慈善団体の英国子宮移植の会では、最初の5例の手術に必要な50万ポンドを確保すべく奔走しています。
移植後はIVF+帝王切開
手術はおよそ4時間。移植を受けた女性は、新たな子宮を体が受け入れるために、強力な免疫抑制の薬物療法を受け、妊娠するためにはIVF(体外受精)を受けることになります。また、分娩は帝王切開にて行うことになります。
マイナスの要素としては、流産や妊娠中の合併症、早産が予測されること、1-2度の妊娠を経ると、移植成立のための治療が、免疫異常をもたらす可能性があることなどとされています。
スミス医師は、2020年までには、保険制度の適応が行われる、一般的な治療法となることをも目標としているそうです。
倫理的側面を疑問視する声も
この方法が実現すれば、病気などで子宮を摘出し、これまでは養子や代理出産意外に子どもを持つ可能性が持てなかった女性も、妊娠できることになります。一方では、時に妊娠ができない事実を受け入れる必要がある女性もいるのではないかと指摘し、このような方法は倫理的に行き過ぎではないかとの批判があることも事実です。
いずれにしても、実現可能性が大きくなっている子宮移植による妊娠は、不妊治療界に様々な波紋を呼びそうです。

Medical Daily ; Goodbye Surrogacy, Hello Womb Transplant
http://www.medicaldaily.com/news/20120712/The Lister Hospital
http://www.thelisterhospital.com/welcome/