妊婦の多くが運動を避けている!
5月10日付のアメリカ系医療サイトWebMDによると、10年ほど前から妊娠中の適度な運動が推奨されている一方で、多くの妊婦が、運動することを避けている現状が浮き彫りになった。
写真提供:Public Domain Pictures.net
運動に怯える妊婦
米国カンザス州ウィチタにあるカンザス大学の産科・婦人科学部所属で、医師でもあるMelissa J. Hague准教授が、妊娠16週から30週目にあたる妊婦ら、90人を対象に調査を行った。
調査報告書によると、意外な事実が判明。たくさんの健康に良いとされる規則的な運動が、妊娠を切っ掛けにやめられていたのだ。回答者の中には、妊娠中の安静を気遣って動く気分になれず、ウォーキングすらしないという人もいた。Melissa J. Hague准教授はこの事実に、本当に驚いたという。
専門家の見解
Melissa J. Hague准教授は提唱する。
妊娠合併症などのトラブルを抱えていなければ、妊娠中に毎日30分以上の適度な運動をすることは安全である。ただ医療従事者らに相談しながら、練習法を修正していく必要はある。また、高所から落下する運動や相手がいる対戦型の運動、スキューバーダイビングなどはするべきではない。
妊婦90人への調査結果
(1)
妊娠中に運動をした妊婦の62%が、30分以上の適度な運動は安全と回答。(2)
妊娠中に運動をしなかった妊婦の18%も、30分以上の適度な運動は安全と回答。(3)
白人妊婦の89%が、妊娠中のウォーキングは安全とし、また90%が水泳も安全と回答。(4)
黒人妊婦、ヒスパニック系妊婦を含む民族系妊婦で、妊娠中のウォーキングが安全と回答したのは60%で、67%が水泳も安全と回答。調査の結果、妊娠中の運動に対する意識の違いに、民族性の相違が根底にあることが分かった。
(編集部翻訳担当 渡邉充代)

WedMD
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