妊娠・中絶率低下の背景
6月20付けのアメリカ系医療情報サイトbabycenterによると、アメリカ政府系医療機関の調査の結果、1990年から2008年度にかけて、20代前半の妊娠率が18%下落、また同時に、中絶率も32%下落していることが分かった。その背景には、出産年齢の高齢化の影響や避妊の効果があるようだ。またアメリカでは、20代の女性だけでなく、10代の女性の出産率と中絶率も下降傾向にあるという。
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米国立健康統計センターの所長Stephanie Ventura氏は解説する。
「中絶率は、アメリカの10代だけでなく、世界的に下降している。また妊娠率は、10代と20代が下降する一方で、30代と40代が上昇している。特に40歳から44歳までの妊娠率は急激に上昇している。1990年から2008年にかけて、なんと65%近くまで上がった。1990年代では、40代の妊婦は、1000人に約11人の割合だった。しかし2008年代に至っては、1000人に19人の妊婦が40代だ。20代の女性は、妊娠を先送りにしている。」
妊娠・中絶率低下には他の要因も
10代、20代の女性における妊娠率の低下の別の要因として、避妊器具の普及もあげられる。例えば、コンドームや避妊パッチだ。
Stephanie Ventura氏は分析する。
「出産率や中絶率の低下は、望まない妊娠を避けることのあらわれでもある。」
今回の調査によると、1990年度と2008年度における妊婦(100%)のうち、出産、中絶、流産した割合は次の通りだった。
1990年度:出産61%、中絶24%、流産15%
2008年度:出産65%、中絶18%、流産17%
(編集部翻訳担当 渡邉充代)

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