胎児手術に成功
6月23日付のアメリカ医療系サイトMedindiaによると、米フロリダ州にあるジャクソン記念病院の医師らが、母体内で発育中の胎児に発症していた、口腔内奇形腫を取り除く手術に成功したと報じた。
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超音波検査で発覚
胎児の母親であるTammy Gonzalezさんが、妊娠17週目に入っていた時、超音波検査で、胎児の口元に腫瘍があることが確認された。そして医師らからは、胎児の余命はあとわずか、との宣告を受けた。
しかし母親をはじめ、医師らは決してあきらめなかった。なんと、胎児が子宮内にいる状態で、手術を決行したのだ。先ず局所麻酔を施し、 胎児を包む羊膜嚢にレーザー針を注入。ほどなくして、腫瘍はレーザーにより、胎児から切り離された。
その後の記者会見で、Tammy Gonzalezさんの主治医であるTammy医師は説明した。
「腫瘍はすべて、胎児から切り離されました。また同時に、切り離された腫瘍が、流れ落ちていくことも確認しました。私の重い肩の荷が、ようやくおりました。これで私も、ほっとして、お母さんの顔を見ることができます。」
胎児手術については、既に日本でも限られてはいるが始まっている。今回のアメリカでの成功は、明日への進展へと繋がると期待したい。(編集部翻訳担当 渡邉充代)

Medindia
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