新たに発見された喫煙の悪影響
スペイン・サラゴサ大学の調査によって、妊娠中に喫煙していた女性から産まれた子どもは、喫煙していなかった女性から産まれた子どもと比べて、出生時の身長・体重・皮下脂肪の数値が低いということが明らかになりました。Medical News Todayが6月6日に報じました。
妊娠中の喫煙が、妊婦にとっても胎児にとっても悪影響であるということは、すでに良く知られている事実です。産まれてくる子どもの肺機能の発達に悪影響を及ぼしたり、早産・流産のリスクが高まったりしてしまうのです。
調査の内容は?
今回の調査は、「妊娠中の喫煙」と「子どもの出生時の体組成」との関係を探るべく行われました。対象となったのは、スペイン・サラゴサの1,216人の妊婦です。
調査開始時は皆妊娠37週以降であり、その1,216人のうち22.1%の女性が1日に平均8本以上のタバコを吸っていました。そして出産後、子どもの身長・体重などの体組成が測定されました。なお、飲酒・ドラッグをしているという妊婦は、この調査の対象外となっています。
調査の結果、妊娠中に喫煙していた女性から産まれた子どもは、喫煙していなかった女性から産まれた子どもと比べて、180~230グラムほど低体重でした。さらに、皮下脂肪に関しても同じように、妊娠中に喫煙していた女性から産まれた子どもの方が低い数値を出したのです。
健康な赤ちゃんを産むために禁煙を
この調査を進めたGerald Rodriguez氏は、次のように語っています。
妊娠中の喫煙は胎児の成長を妨げ、その結果、出生時の体組成数値を低下させてしまう可能性がある。現に今回の調査でも、喫煙していた妊婦から産まれてきた子どもは、皆小さく、脂肪も少なかった。
やっぱり、妊娠中の喫煙は「百害遭って一利なし」ですね。健康な赤ちゃんを産むためにも、禁煙に取り組んだ方が良さそうです。

The Effect On The Fetus Of Maternal Smoking
http://www.medicalnewstoday.com/releases/246143.php