低BMI指数は危険!
Diabetic Medicineにて今月発表されたところによると、日本で行われた調査によって、20歳の時にBMI指数が低いと、その後妊娠した際に妊娠糖尿病にかかるリスクが高まるということが判明しました。
妊娠糖尿病とは、妊娠がきっかけとなって糖尿病の症状(血糖値が高くなる)が発症することをいいます。発症すると、妊娠中毒症や巨大児などの他の症状を引き起こしてしまう可能性があります。
アジアの若い女性には、欧米などの女性と比べて、必要以上に痩せたがる傾向があります。しかしそれが、子どもを産む年齢になったときに、問題となってくる可能性があるのです。
調査の内容は?
そこで筑波大学のHirohito Sone氏をはじめとした研究者たちは、「妊娠糖尿病」と「20歳時の低BMI指数」との関係性を探るため、調査を行いました。
調査の対象となったのは、妊娠前には糖尿病の症状を持っていなかった624人の日本人妊婦です。平均年齢は33.4歳でした。20歳時の体重は自己申告され、調査時の身長と体重も計測されました。そして、妊娠中に妊娠糖尿病が発症したかどうか、経過観察が行われました。
調査の結果、20歳時に少なくとも18kg/m2以上のBMI指数を持っていた女性と比べて、18kg/m2以下のBMI指数を持っていた女性は妊娠糖尿病を発症するリスクが4.9倍も高かったのです。
また、20歳時から調査時までのBMI指数の上昇量も、妊娠糖尿病発症リスクと関係していました。20歳時と比べてBMI指数が1.85kg/m2以上上昇した女性は、上昇量がそれ以下だった女性に比べて、妊娠糖尿病発症リスクが2.4倍高かったのです。
健康的な食生活と適度な運動を
より詳しい相関性を知るためには、もっと大がかりな調査が必要となるとのこと。20歳時の体重は今からでは変えられませんが、心当たりがある方は、妊娠糖尿病にかからないように普通よりも注意して生活する必要がありそうです。
妊娠糖尿病の予防には、健康的な食生活と適度な運動が大事だそうです。今日からウォーキングでも始めてみてはいかがでしょうか。

Low BMI at age 20 years predicts gestational diabetes independent of BMI in early pregnancy in Japan: Tanaka Women’s Clinic Study
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/