子どもの肺機能悪化を防ぐ
アメリカ・オレゴン健康科学大学のDoernbecher Children’s Hospitalの調査によって、喫煙を止められない妊婦はビタミンCを毎日摂取することで、産まれてくる子どもの肺機能の悪化を防ぐことができる可能性があるということが判明しました。
この調査結果は、2012年5月18日~23日にサンフランシスコで開かれたAmerican Thoracic Society 2012 International Conferenceにて発表されています。
妊娠中の喫煙は、胎児の肺機能の発達に大きく影響を及ぼします。生涯にわたって肺機能が低くなったり、また、ぜんそくにかかるリスクが上がったりします。
調査の内容は?
この調査は、喫煙を止められない159人の妊婦を対象に行われました。彼女らは、ビタミンCサプリメントまたはただの偽薬のどちらかをランダムに配布され、妊娠22週から出産まで毎日摂取し続けました。
そして、出産から約48時間後、子どもの肺機能が計測されました。すると、ビタミンCサプリメントを摂取した女性から産まれた子どもは、ただの偽薬を摂取した女性から産まれた子どもに比べて、肺機能に大きな改善が見られたのです。
加えて、これまで喫煙者の癌発症リスクを高め、喫煙を止める能力を減少させると言われていた1つの遺伝子変異体が、それだけではなく、妊婦の喫煙による胎児の肺機能への影響にも関わっているということも発見されました。
「次善策」としてのビタミンC摂取
この調査を進めた医師Cindy McEvoy氏は、次のように語っています。
もちろん妊婦の喫煙を止めさせることが第1優先ではあるけれど、この調査によって、喫煙を止められない妊婦から産まれてくる子どもを助ける方法が見えてきたわ。ビタミンCサプリメントには、妊婦の喫煙による胎児への悪影響を防ぐ効果があるのかもしれない。
喫煙を止めるのが最善策であることは間違いありませんが、どうしても禁煙できないという妊婦さんは、次善策として毎日ビタミンCサプリメントを摂取することをおすすめします。

Daily Dose of Vitamin C By Smoking Women May Help Newborns
http://www.medindia.net/news/daily-dose-of-vitamin-c-by-smoking-women-may-help-newborns-101634-1.htm