妊娠期の飲酒を招く要因
6月2日、東フィンランド大学(UEF)の研究チームは、同大学プレスリリースを通じて、妊婦の飲酒とパートナーの飲酒と相関関係があると発表した。
妊娠期のアルコール摂取は、パートナーの飲酒習慣の影響を受けるという。パートナーの飲酒量や飲酒頻度が高いほど、妊娠中の女性が飲酒する傾向が強まる。それゆえ、妊娠期の飲酒習慣を断ち切るには、パートナーの協力が不可欠であるだろう。
妊娠中の女性の飲酒とパートナーの飲酒における関係性
妊娠中の母親が飲酒することにより、胎児はアルコールに晒される。母親の飲酒量や飲酒頻度に関わらず、胎児期のアルコール曝露は、胎児の成長・発達に悪影響を及ぼす。
今回、研究チームは2009年から2018年の期間、妊活中および妊娠中のフィンランド人女性1万4822人とそのパートナーを対象に、アルコール摂取量を調査した。
最終的に合計2万1472人に対して調査を実施したところ、86%に妊娠前の飲酒習慣があり、うち25%は妊娠中も飲酒していたという。一方、妊娠前と妊娠後において、パートナーの飲酒量は減ることもなく、飲酒習慣に変化は認められなかった。
また、妊娠前のパートナーの飲酒習慣は、女性の飲酒量や飲酒頻度に強く関連し、弱いながらも妊娠期の飲酒と重要な関連性があると報告された。つまり、妊娠中の女性の飲酒、飲酒量や飲酒頻度は、パートナーの影響を大きく受けているといえる。
(画像はプレスリリースより)

UNIVERSITY OF EASTERN FINLAND
https://www.uef.fi/