大気汚染曝露による精子への影響
7月6日、ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)は、「Focus on REPRODUCTION」にて、大気汚染曝露による精子形成への影響に関する研究を紹介した。
大気汚染は精子形成に関与する遺伝子に影響を及ぼすという。なお、この研究は、ESHRE第42回年次総会「ESHRE 2026」(7月5~8日、イギリス・ロンドン)にて発表された。
大気汚染曝露と精子のDNAメチル化の変化
研究者は、2013年から2017年の期間、アメリカ在住の男性1220人以上を対象に精子サンプルを採取して大気汚染曝露による精子への影響について検証した。
精子形成過程(約3ヶ月間にわたる精子産生プロセス)における大気汚染物質への曝露量を推定したうえで精子のDNAメチル化を分析したところ、大気汚染曝露と精子のDNAメチル化の変化において関連性が認められた。
精子形成過程に大気汚染物質(オゾン、二酸化窒素、二酸化硫黄、微小粒子状物質(PM2.5)など)に晒されることにより、精子のDNAメチル化は変化する。この変化は、精子形成や染色体の構成をはじめ、生殖や細胞の重要なプロセスに関与する遺伝子に関連している。
とりわけ、オゾン、二酸化窒素は、DNAメチル化の変化に対して強い影響を及ぼすという。
また、大気汚染物質による精子のDNAメチル化の変化は、精子の質を低下させる可能性も示唆される。
(画像はFocus on REPRODUCTIONより)

Focus on REPRODUCTION
https://www.focusonreproduction.eu/