体外受精と心理的ストレス
2月24日、スペインの研究チームは、「scientific reports」にて、体外受精において、心理的ストレスは体外受精の結果に影響を及ぼすと示した。
心理的ストレスを受けた不妊女性は子宮内膜コルチゾール値が上昇し、これによって子宮内膜機能が変化し、妊娠が成立しない確率は相対的に高くなるという。
ストレスが子宮内膜機能に対して与える影響
研究チームは、体外受精を受ける不妊女性を対象に前向きコホート研究を行い、心理的ストレスが子宮内膜機能に対して与える影響について検証した。
子宮内膜のコルチゾール測定、子宮内膜組織のトランスクリプトーム解析(特定の遺伝子発現および遺伝子発現レベルを解析)、「State-Trait Anxiety Inventory(STAI)」(状態不安と特性不安を各20項目の質問で測定する尺度)を通じて、心理的ストレスは子宮内膜機能に影響を与えることが認められた。
まず、子宮内膜コルチゾール値とSTAIスコアは相関関係にあり、心理的ストレスを受けた不妊女性は子宮内膜コルチゾール値が上昇したという。
そして、子宮内膜コルチゾール値とSTAIスコアは、子宮内膜組織の変化と有意に関連しているとも示された。子宮内膜コルチゾール値の上昇に伴い子宮内膜の遺伝子182個に変化が認められ、STAIスコアの上昇によって胚の着床・発育に関与する遺伝子12個が変化したという。
特に、子宮内膜コルチゾール値が13.9 ng/g以上の女性では、妊娠が成立しない確率が相対的に32%高くなると報告された。
(画像はscientific reportsより)

scientific reports
https://www.nature.com/articles/s41598-026-41233-8