身体的・精神的ストレスによる影響
コロンビア大学医学大学院の研究チームは、「the Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」にて、妊娠期の母親が受ける身体的・精神的ストレスが子供の性別に影響し、男の子を授かる可能性が低くなると発表した。また、妊娠期に身体的ストレスを受けていない母親と比べ、早産や妊娠合併症リスクは高まる。
これまで、妊娠期の母親のストレスは、胎児の成長・発達および誕生後の健康状態、早産など妊娠結果に悪影響を及ぼすと報告されてきた。
性別への影響と早産・妊娠合併症リスクの向上
研究チームは、健康な妊娠期の女性187人(18~45歳)を対象にストレスに関するアンケート調査を実施し、ストレスが妊娠に与える影響を検証した。
ストレスは様々な形で現れ、27指標に基づいて身体的・精神的、日常生活上のストレスを評価した。調査結果より、身体的・精神的ストレスを経験した女性は、男の子を授かる可能性は低いと推測された。
ストレスは子宮、胎盤に否定的な影響を与える。一方、子宮は、胎児が成長するうえで、大きな影響をもち、重要な環境であるという。男児は悪い出生前環境により弱く、それゆえ、母親が受けるストレスが増すと男児での妊娠は成立せず、男児を産む可能性は下がると推測される。
また、妊娠期の母親が受ける身体的ストレスは、血圧とカロリー摂取量を上げる。妊娠期に身体的ストレスを受けていない母親と比べ、早産や妊娠合併症リスクは高まる。
(画像はプレスリリースより)

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