子どもを持ちたい人を支援する自治体と病院
医療技術の進歩により、多くの人に子どもを授かる道が開かれるようになった。それにともない、各自治体による不妊治療を受ける人への補助制度や、不妊治療専門の外来を設けた病院がふえてきた。今回は鳥取県の取り組みを紹介したい。
(画像はイメージです)
「子育て王国」鳥取県
県内の子育て情報を集めたサイト「子育て王国とっとり」を開設し「子育て王国とっとり条例(仮称)」の制定も検討中の鳥取県は、不妊治療の経済的負担の軽減を図る「特定不妊治療費助成」を実施している。また、人工授精への助成や、不妊についての電話・ファックスによる相談事業も行っている。その成果は以下の通り。
鳥取県内でも不妊治療の補助制度に申請する人が2007年度の420件から12年度には990件と2倍以上に増えた。不妊治療には心や体に大きな痛みを伴うが、新たな命の誕生は親や地域に喜びを与えている。(日本海新聞より)
病院名の意味は「豊かさ・繁栄」
鳥取県には、不妊治療に力を入れている病院もある。県内外から不妊に悩む人がおとずれるという「ミオ・ファティリティ・クリニック(以下ミオ)」。不妊外来・女性外来である「リプロダクティブユニット」と産科である「マタニティユニット」は独立した建物となっており、それぞれの患者が顔を合わせることはない。また治療に関する問い合わせには不妊症看護認定看護師、不妊カウンセラーが対応し「原因にあった必要最小限の治療」をモットーとしている。
暖かな心と人の手の温もりを大切に
生殖医療の第一人者として知られる見尾保幸院長は不妊治療を「夢をかなえるための努力」であるといい、患者に前を向かせる治療に取り組んでいる。また「リプロダクティブユニット」1Fにある専門外来診療では、来院者にとって居心地のよい環境をととのえており、コミュニケーションを大切にした「安心して受診できる場」となるよう配慮している。

特定不妊治療費助成/鳥取県ホームページ
http://www.pref.tottori.lg.jp医療法人 社団 ミオ・ファティリティ・クリニック
http://www.mfc.or.jp/index.htm