特定の遺伝子を持つ女性で早期閉経が
30代、40代前半などでの早期閉経は、不妊の大きな原因の一つになります。今回、専門誌
Cancerに掲載された論文によると、乳がんや卵巣がんにも関係する特定の遺伝子を持つ女性では早期閉経になるリスクが高いことが分かりました。BRCA1またはBRCA2というのが、この遺伝子の名前です。
今回の調査では、カリフォルニア在住の約400人のBRCAを持つ女性と、700人以上のBRCAを持たない女性の閉経の年齢を比較しました。
喫煙により更にリスクがアップ
BRCAを持たない人の閉経が平均53歳であるのに対し、この遺伝子を持っている人ではこれが平均50歳となっており、この遺伝子を持つ人では、早い時期に閉経を迎えることが分かりました。
特に、この遺伝子を持っている人で1日20本以上煙草を吸う女性の閉経は、平均46歳となっていました。喫煙しない人の閉経は平均49歳であったため、喫煙によってさらにリスクが高まることも分かりました。
これらの遺伝子は、婦人科系のがんの発生とも影響があるとされています。専門家の間では、不妊だけでなくがんなども含む、女性の健康に影響を及ぼす因子としての研究を今後も続けていくことになります。

Cancer
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cncr.27952/abstract