新薬により妊娠への可能性ひろがる
11月13日付、中日新聞によると、血が止まりにくい病気として知られている
「特発性血小板減少性紫斑病」。適切な治療で多くは、出産やスポーツが可能になると医師らが呼びかけ、
患者会も発足した。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とは?
ヒトの血小板は、血液1マイクロリットル当たり、正常値で15万~40万。しかし免疫機能の異常により、血小板が10万以下に減少すると、あざや月経の過多、鼻血などの症状を発症する。重度の場合は脳内出血が起きたり、出産や、出血が伴う手術ができなくなったりする。
ITP患者会「ITP患者のひろば」発足
ITPの国内患者は約2万人。最新のガイドラインに沿った治療ができる医師が少なく、患者は必ずしも適切な治療を受けられていないのが現状。そのため、今回のITP患者会「ITP患者のひろば 」の発足は、情報交換のうえでも、非常に意義があるといえる。
慶應義塾大学病院の血液内科での取組み
慶應義塾大学病院の公式サイトによると、慶應義塾大学病院では、新薬を使った取組みを行っている。先ず、消化器内科と協力しながらピロリ菌の検査と除菌の療法を実施。標準的な治療で血小板が十分に増えない場合、臨床治験を含めた新しい治療法を実施している。
適切な治療後に出産した例も
慶應義塾大学病院で実際に治療を受けた1人の主婦(30)は、約10年前、他の病院でITPと診断。その後、治療を受けずにいたところ、血小板が1万2千にまで減少。治療が必要となり、選択肢として示されたのはステロイド療法だった。しかし副作用が気になり、セカンドオピニオンとして慶應義塾大学病院を受診。ひ臓摘出の選択肢があることを知り、手術を受けた。その後は血小板は30万前後に回復。昨年、無事に長男を出産した。その主婦は、「専門医に相談して、自分が納得できる治療法を選ぶ大事さ」を呼びかける。
1人で悩まずに、まずは専門医へ相談してみましょう。

ITP患者のひろば
http://www.facebook.com慶応義塾大学病院
http://www.keio-hematology.jp中日新聞
http://iryou.chunichi.co.jp