世界で初の発見、精子の長さと不妊の関係
専門誌、Human Reproductionに、男性不妊に関する新たな事実の発見が掲載されました。
男性不妊は、精子を作り出す過程に原因があることもありますし、作り出された精子の能力に原因があることもあります。今回の研究では、作り出された精子の状態について記されています。
研究を行ったのは、ブラウン大学のジム・モリソン氏の率いるチーム。103人の男性から提供された検体から、それぞれ30個の精子を徹底分析しました。
尾の長さがバラバラだと不妊リスクアップ
その結果、精子の尾の長さに重要な秘密が隠されていたことが分りました。様々な長さの尾をもつ精子を作り出している男性よりも、一定の長さの尾をもつ精子を作り出している男性の方がパートナーが妊娠する可能性が高いそうなのです。
これまで、精子の長さは精子が卵子に向って泳ぐために重要であるという視点では多く研究されていましたが、長さそのものについての見解が得られたのは今回が世界で初とのことです。
この研究により男性不妊への新たなアプローチが行われることが期待されています。

Human Reproduction ; Variation in mean human sperm length is linked with semen characteristics
http://humrep.oxfordjournals.org/content/early/2012/10/28/