生殖力対決 ごろ寝夫 VS 歩く夫
平日会社が忙しいからという理由で、週末は畳の上でごろごろ寝てばかりいる夫をたたき起こす日がやってきた。米国コロラド大学のダイアナ・バーモンド教授他研究チームは、運動習慣のある男性の方が優れたホルモンをもっている、と発表したのだ。
研究では、31名の男性を対象に、運動する男性と座りっぱなしの男性間の 射精量、精子数、運動性、精子形態などの精子の性質をそれぞれ分析。あわせて、 卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、テストステロン(T)、コルチゾール(C)、T / C比を評価した。
結果として、運動を習慣にしている男性の方が、良い精液をもち、精子育成に優れているということが判明した。
歩く夫 VS 超運動する夫
では、運動すれば、運動するほど精子は鍛えられ、スーパー精子になるかといえば、そうではないらしい。同教授の研究(2009年、BBCニュース)では トライアスロンの選手は普通に運動する男性と比べて、精子の質は良くないという。
調査は15人のトライアスロン選手(平均年齢33才)を対象に実施。彼らに3日間セックスを控えてもらったあと、精液のサンプルを提供してもらった。トライアスロンは水泳・自転車ロードレース・長距離走の3種目を行う競技だが、調査時は自転車のみのトレーニングを比較して行われた。
結果、生殖力のある男性では15%から20%の正常に見える精子をもっているのに対し、8年間ずっとトレーニングを続けた選手の場合は、それが10%未満にまで減った。一週間で300km以上自転車に乗っていた選手は、正常の大きさや形状をもつ精子の割合は4%まで低下した。
これは身体にぴったり張り付いたトレーニングウェアの着用、自転車のサドルと睾丸との摩擦、厳しい練習内容からストレスが精子の品質を低下させているという。
教授は過度のトレーニングで精子にダメージを与える前に、精子を冷凍保存しておいた方がいい、とまで語る。※通勤で毎日自転車をする程度であれば問題はない。
運動しなさすぎも、プロのアスリートのように運動しすぎも、精子を弱らせてしまう。適度に運動する普通の人が一番か。今日は一緒に買い物でも誘って、夫を上手に外へと導かせよう。

Science Daily
http://www.sciencedaily.com/運動が男性の生殖力を高める!
http://www.rda.co.jp/topics/topics6096.htmlBBCニュース
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8124458.stm