IVF治療中の女性では性的満足度が低下
IVF(体外受精)を行っている女性では、性欲が低下したり、パートナーとの関係に対する満足度が低くなるという新しい調査結果が発表されました。この報告では、不妊治療に対するストレスの影響について新たに焦点をあてた形になりました。
不妊治療を受けている女性では、性欲が低下したり、オーガズムに達しなくなったりという症状が見られ、これは不妊治療の期間が長引くにつれ強まってくる傾向があるそうです。
本来はパートナーとより親密になれる素敵な時間のはずなのに
パートナーとのセックスは、本来生殖だけでなく、互いの親密度を高めるという働きもあります。けれども不妊治療を受けている人たちの中には、これを義務的に感じたり、なんだか実験動物として扱われているように感じたりということもあるようです。
とはいえ、不妊治療を受けている人のすべてがこのように感じているわけではありませんが、専門家のジッタ・ウェスト氏によれば
お互いの愛情をより深めるためではなく、タイミングを狙うことに気を取られてしまう
としており、男性でも心理的な状態から、性欲を感じなかったり、インポテンツの症状を訴える人が出てきたりするようです。
起こりうる治療の副作用として知識と準備を
不妊治療では特に女性に対して、ホルモン剤を使用することが多いため、心理的な症状が現れやすいそうです。考えてみれば、女性の心理は、自然の排卵周期によっても、大きく影響を受けるのですから、ホルモン剤を投与する治療を受けていて何らかの変化が訪れることはむしろ当然と考え、予防策を講じておくべきでしょう。
こうした状況に対して重要なのは、ストレスを解消し、不安の度合いを下げる方法を見つけることだとしています。例えば、瞑想や呼吸法などがオススメです。
研究チームは、不妊治療が女性の心理に与える影響については良いことも悪いことも治療開始前にきちんと説明を行い、治療を受けるカップルがこれに対して十分な備えが出来るようにするべきだと締めくくっています。

Councel & Heal ; Women Have Lowered Sexual Desire During Fertility Treatment
http://www.counselheal.com/articles/3184/20121101/