不妊治療とお金
子どもを授かりたいと望む夫婦にとって、画期的ともいえるのが不妊治療。現在、日本のおよそ6組に1組の夫婦が不妊に悩んでいるという。
そんな中、重くのしかかるのがその治療費だ。高度の治療となると健康保険が効かないため、体外受精などでは全て自己負担。不妊治療を行っている夫婦のうち、2~3割が100万円以上を費やしているというデータも出ている。
しかも、お金をかければ必ず妊娠できるという保証もない。むしろ治療を繰り返し、年齢を重ねる毎に妊娠しづらくなっていくのが実情だ。金銭的にも精神的にも追い込まれ、治療を断念する夫婦は後を絶たない。
保険商品、解禁へ
そんな中、金融庁は不妊治療の費用をカバーする保険商品の売り出しを可能にするべく動き出した。現在、金融審議会での審議が進んでおり、来年中の改正を目指している。
不妊治療に関する医療行為全般が保険商品の対象となるよう進められている。保険会社は既に人気を集めている女性特有の病気をカバーする医療保険に「不妊治療特約」を加えた新たな商品を検討しているという。
不妊に悩む夫婦にとって、お金に関する悩みは尽きない。民間企業の力で不妊治療を支援できるようになれば、多くの夫婦が治療を始め、そして続けることの出来る大きな光となるだろう。

朝日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/金融庁 金融審議会
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/base.html