不妊検査の果てに
一人っ子政策で知られる中国。その中でも、不妊に悩む人は多い。
中国遼寧省朝陽市に住む3人の姉妹は、結婚後子どもが出来ないことに悩んでいた。長女と次女は不妊検査を受けることなく養子を迎え入れたが、三女だけは専門の病院で不妊の検査をした。
その結果、染色体が男性型であることが分かったのだ。一般に女性の染色体は46XXであるところ、非対称の46XYであったという。
その後、長女と次女も同じ検査を受け、3人ともが原発性無月経であることが判明。原発性無月経とは、満18歳になっても初潮が起こらない状態だ。
原発性無月経の原因
原発性無月経の原因は、いくつか挙げられる。ホルモンの分泌異常によって起きる副腎性器症候群、X染色体が1本少ない染色体異常から起きるTurner症候群、そして、染色体は46XYの男性型であることで起きる精巣性女性化症候群だ。
精巣性女性化症候群は、見た目は女性でありながら、元々は男性であり子宮が存在しないため、生理は来ず、もちろん妊娠もしない。女性としての機能不全というよりも、生殖器が男性型へ発達していない状態なのだ。
この症例は日本でもごくまれに見られるもので、ずっと自分を女性だと思っていた人が男性だと発覚するため、精神的なサポートが必要になる。
実は、中国では原発性無月経を抱えている人は少なくない。しかし、3姉妹全員が該当するというのは極めて珍しいケースである。今年になって、朝陽市中心医院において原発性無月経であることが分かったのは12人で、その内2人は男性型の染色体を持っていたという。

毎日中国経済
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