生まれてくる赤ちゃんの将来の出産にまで影響
正期産(妊娠37週0日~妊娠41週6日まで)以前の出生を「早産」といいますが、早産児の場合、お母さんのお腹の中にいた期間が短ければ短いほど、赤ちゃんは健康上の問題をかかえやすくなってしまいます。
カナダの研究では、その赤ちゃんが将来成長し妊娠した場合、妊娠糖尿病や妊娠高血圧などの妊娠合併症にかかるリスクが約2倍にもなることがわかったと発表しました。
この研究結果は、カナダ医学誌「CMAJ」に公表されています。
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出生体重は関係なし!どれくらい長く母体にいるかがカギ
この研究では、1976~95年に早産で出生した女性のうち、32週未満出生群554人、32~36週出生群6,851人の合計7405人と、出生年や出生胎児数が一致し在胎期間37~42週で出生した正期出生群1万6,714人を比較。
すると、1987~2008年の間に、1回以上の
妊娠合併症(妊娠糖尿病、妊娠高血圧、子癇前症、子癇)があった割合は
・32週未満出生群 19.9%
・32~36週出生群 13.2%
・正期出生群 11.7%
となりました。また、妊娠期間が短く産まれた女性は、正期に生まれた女性と比較して、妊娠合併症にかかる確立はより高くなり、32週未満出生群では、1.95倍、32~36週出生群では1.14倍、確立が高くなることがわかりました。
研究者らは在胎期間が32週未満の早産児は、将来的な妊娠合併症のリスクが上昇するとし、このリスクは出生体重が軽い重いは関係しないとしています。
早産は、母親が気をつけることで防ぐことができる場合があります。妊婦健診をきちんと受診することはもちろん、規則正しい日常生活を送り、適切な栄養摂取や体重管理、禁酒・禁煙をがんばり、口腔内の健康を維持し、おなかに力の入ることは避け、冷えやストレスに気をつけましょう。

National Center for Biotechnology Information
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/23008489あなたの健康百科
http://kenko100.jp/news/2012/10/01/01