一人っ子政策と不妊治療
一人っ子政策で知られる中国。子どもを増やすことにあまり前向きではない印象を受けるが、2012年9月4日、東省人口計画生育委員会の駱文智主任により、健康な男性への精子提供が呼びかけられた。
広東省において、不妊症、不育症と診断されている夫婦は全体の14%。その割合は年々増えているという。2人目以降は戸籍にすら載せられず、いないものとして扱われる中国で、不妊治療を受ける夫婦がいるというのも皮肉な話である。
中国の産婦人科事情
中国では、精子提供は自然に反するものとして受け入れられないことが多い。それに加え、湖北省武漢市で精子提供をした男性が亡くなったというニュースが報じられたこともあり、駱主任は精子提供は安全であり、それが原因で死に至ることはないと強調した。
また、精子提供自体は無償だが、交通費は支給され、通常2000元以上かかる精密な健康診断を無料で受けることが出来ると言うメリットもアピール。
中国では胎児の性別を教えた産婦人科医が医師免許を剥奪されるという、日本では考えられないことも起きている。中国の不妊治療事情が好転することを願うばかりだ。

新華社日本語経済ニュース
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