精子の量、濃度に影響
脂肪の摂取量と精子の関係について、これまでも様々な研究が行われてきたが、明確な研究結果は得られていなかった。そこで今回、米ダートマス医科大学産科婦人科の教授らは不妊治療を行っているアメリカ人男性99人への食事に関する聞き取り調査と、精子標本の分析を行った。
その結果、脂肪摂取量の多いグループは、脂肪摂取量の少ないグループに比べ、総精子量が43%、精子濃度が38%低いことが分かった。
(画像はイメージであり、本文とは関係ありません)
不妊カップルの約半数は男性不妊
昨今、6組に1組のカップルが、不妊の問題を抱えていると言われている。これまで、不妊と言えば女性へ対する治療がほとんどだったが、実は、その約半数は、男性の側に原因があると言うのだ。
今回の研究内容では、食事内容の完全な把握が出来ていない、また精子標本の採取が1度しか行われていないなどまだ不十分な点が多く、脂肪量が直接精子の量、質の低下を招いているとは断定出来ず、両者に関連があると言うことが示されたに過ぎない。同教授らは食事内容や生活習慣が、精子にどういった影響を与えるのか、更なる研究を続けている。
ただ、これを機会に、男性も自身の生活習慣などを見直し、不妊治療への一層の理解と協力をと切に願う。

メディカルトリビューン 医療ニュース
http://kenko100.jp/news/2012/08/27/02