妊婦や胎児にも安全
2009年に世界的に大流行した新型インフルエンザH1N1。7月10日付の米医療系情報サイトbabycenterによると、このほど、デンマークで、妊婦や胎児における、H1N1インフルエンザの予防接種は安全という見解が出された。
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安全の根拠は、有害事象件数の増加なし
デンマーク政府によって1902年に設立されたSSI社の調査委員会によると、53,000人を上回る妊婦のうち、全体の13%にあたる6,890人が、H1N1インフルエンザの予防接種を受診。予防接種を受診した6,890人の妊婦とその胎児に、予防接種を受けたことで、出産異常や妊娠に関わる病気の増加はなかったと報告した。
調査委員会では、H1N1インフルエンザの予防接種を受診した妊婦と受診しなかった妊婦の疾患発生件数を比較。その調査は、出生時の異常や早産、胎児の発達問題など多岐にわたった。結果、H1N1インフルエンザの予防接種をしたことが、妊婦らの疾患発生数の大きな増加につながらないと結論づけた。
一方カナダでは、2009年から2010年までの間に440万人が、このH1N1インフルエンザの予防接種を受診。うち83人がギラン・バレー症候群を発症している。ただ、発症した人のうち25人は、発症前の4週間から8週間前に予防接種を受けており、また同時に、50歳を超えた方々にのみ、その発症が確認された。
研究者らは提唱する。予防接種のリスクよりメリットの方が上回ると。(編集部翻訳担当 渡邉充代)

babycenter
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