甲状腺機能低下は妊娠初期のトラブル激増
甲状腺の機能に異常があると、妊娠初期のトラブルが激増するそうです。これは、6月にヒューストンで行われた内分泌学会の総会で発表されました。
この研究の結果から、女性は常に甲状腺の機能に異常がないかを確かめておくことが望ましいとされ、更に、妊娠初期の内に、甲状腺機能検査を行うべきだという指摘がされました。
甲状腺は首にあり、ここから分泌される甲状腺ホルモンは、食べ物をエネルギーに変える機能を持っています。この機能が低下すると、疲れやすい、冷えやすい、うつ、便秘などの症状が出ます。
軽い障害でもリスクは2倍に
この甲状腺機能低下症を、妊娠中に治療しないままいると、流産や、赤ちゃんが小さすぎる低出生時体重などのリスクが増えるのです。
1000人の女性を対象に行われた調査では、約半数が甲状腺機能に異常がなく、350人程度が軽度の甲状腺障害、150人程度が甲状腺に関する病気を抱えていました。この女性の妊娠の経過を追跡したところ、甲状腺機能に異常がある女性は軽度でも、流産や低出産時体重、早産などのリスクがおよそ2倍になっていたのです。
冷えや便秘は比較的多くの女性が悩んでいることも多いもの。思い当たる症状がある場合、一度調べてみると良いでしょう。

Sunset Daily ; Mild Thyroid Dysfunction in Early Pregnancy Linked to Serious Complications
http://www.sciencedaily.com/releases/The Endocrine Society's 94th Annual Meeting
http://www.endo-society.org/endo/