1日5杯以上のコーヒーで、成功率が約半分に
1日に5杯以上のコーヒーを飲む女性では、IVF(体外受精)の成功率が半分になるとの報告が発表されました。また、同レベルのカフェイン摂取は、IVFによる出産率を40%まで減少させてしまうそうです。
この調査結果は、7月3日に、トルコのイスタンブールで行われたヨーロッパの産婦人科医らの専門家による、European Society of Human Reproduction and Embryologyの会合で発表されました。学術論文には今のところまとめられておらず、今後さらなるアプローチが必要とされています。
デンマークの調査チームは、1日5杯のコーヒーは、たばこと同じくらい妊娠に悪影響を及ぼす、とまで言っているのです。カフェインの影響そのものは、全く予想されたなかった結果ではないが、その影響力の高さには研究チームも目を見張ったと言います。
4000人が対象。5杯以下では影響見られず。
この調査はIVF治療を受けている、約4000人の女性を対象に行われました。治療開始時のコーヒーをどれくらい飲んでいるかというデータを、治療サイクルごとに収集したのです。その結果、5杯以上のコーヒーを飲んでいる人たちのIVF治療の成功率が明らかに低く、これ以外の妊娠に関する要素である、年齢・喫煙・飲酒・不妊の原因・体型などを考慮してデータの分析を行っても、IVFサイクル開始時に1日5杯以上のコーヒーを飲んでいる女性では、妊娠成立の可能性が半分程度に減少するとの見解に至りました。ただし、1日5杯未満の場合には、影響は見られませんでした。
IVF治療を受けるならコーヒーは控えて
今回の報告はコーヒーと不妊治療の明らかな関係を提示しましたが、因果関係についてはまだ判明していません。現在コーヒーが妊娠に及ぼす影響に関する、科学的根拠はまだ限られたものしかありませんが、今回の調査結果から、少なくともIVF治療を受けようとする女性はコーヒーの摂取を1日5杯以内にするべきと言えるでしょう。

Health Day ; Heavy Coffee Intake May Affect Fertility Treatments: Study
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=666345European Society of Human Reproduction and Embryology
http://www.eshre.eu/