妊娠中の立ち仕事にご注意
6月28日付の米医療系情報サイトMedindiaによると、妊娠中の長時間にわたる立ち仕事は、胎児の成長に約50%の確率で、影響を与えるという専門家の見解が、米産業保健学術誌にて発表された。
画像提供:FOTOSEARCH
働く妊婦の約4割が立ち仕事
専門家らは、2002年から2006年までの5年間、4680人の働く妊婦を対象に、働く妊婦の職場環境や肉体労働の度合い、例えば荷物の持ち運びや長時間の立ち仕事や移動、夜勤や長時間労働の実態について調査した。
結果、4割弱の妊婦が立ち仕事を、5割弱の妊婦が長時間の移動を必要とする仕事に従事していた。一時的な力仕事に従事していた妊婦はちょうど6分(0.6割)で、夜勤に従事していた妊婦は約4分(0.4割)程度いた。
赤ちゃんの発育を比較すると
赤ちゃんの発育状況は、妊娠中は定期的に超音波を通して行われ、産後に再び実測される。
34週目から36週目あたりまで勤務した妊婦の胎児には、全く悪影響はなかったが、例えば販売員や保育士、教師といった長時間の立ち仕事に従事していた妊婦の赤ちゃんの頭部は、妊娠中の発育率が平均より低く、出産時の計測において、平均より1cm(平均の3%)小さいことが判明した。
労働時間と胎児の発育率の関係
調査対象となった妊婦の勤務時間をみてみると、半数弱が1週間あたり25時間から39時間勤務。2割強の妊婦が、1週間で40時間を上回る勤務にあたっていた。つまり、約3割が25時間未満勤務で、約7割が25時間以上勤務だ。
25時間未満勤務の妊婦の胎児と、25時間以上勤務の妊婦の胎児の発育を比べたところ、後者の頭部の方が平均して1cm小さくまた、体重も148gから198gほど低かった。
「妊娠は病気ではないから働く」という見解もありますが、危険がないわけではないようです。(編集部翻訳担当 渡邉充代)

Medindia
http://www.medindia.net/