出生時の身長が標準よりも3センチほど低め
ニュージーランドで行われた、不妊治療の子どもたちの観察で、不妊治療薬を用いていた両親から生まれた子どもでは、そうではない子どもたちと比較して、出生時の身長が約3センチ小さくなることが分かりました。
これは、クロミッドなどの不妊治療薬を用いた結果妊娠して、生まれた赤ちゃん、84名と、自然妊娠で生まれた子ども258人の身長を調査して明らかになりました。対象となった子どもたちは、調査時点でいずれも3歳から10歳。正期産で、生まれたときの体重は正常範囲内、特に健康上の問題などが見られなかった子どもたちです。
身長の差は、特に男の子でよりはっきりと確認されたそうです。両親の身長を考慮に入れても、やはり身長の差が見られると解釈されました。
現状では不妊治療薬が原因であるとの断定はできない。
専門家は、不妊治療に通っている人たちの中には、健康上の問題がある人たちもおり、身長の差は、不妊治療のみが原因となっているとは断言できないとしています。その上で、もしも、この身長の差が不妊治療によるものである場合、おそらく受精の瞬間に何らからの要素が働いたものと考えられています。
待ち望んだ赤ちゃんを授かるカップルにとって、生まれたときの3センチの身長の違いは、特に気を止めるものでもありません。ただし、不妊治療には現在まだ、予測の範囲を超えた長期的な影響もあることを念頭に置いて、今後さらにいろいろな方向から調査や検討が行われるべきでしょう。

Health Day ; Could Fertility Drugs Make Kids Shorter?
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=665972