毎年、5万人の子どもの妊婦が死亡
世界的な子ども支援団体であるセーブ・ザ・チルドレンの調査によると、出産時の合併症が原因で毎年、5万人の10代の妊婦が死亡していることが判明。”世界の恥じ”として大きな注目を浴びている。
(Photo by The smiles /
INABA Tomoaki )
子どもが子どもを産む現状
6月27日付の米、医療系情報サイトMedindiaによると、セーブ・ザ・チルドレンは世界に向けて、避妊の重視について改めて強く要請した。近く、ロンドンで開催される国際会議にて、妊娠と出産が原因でたくさんの少女らが死亡している現状を報告する。
公式資料によると、毎年、ほぼ100万人の赤ちゃんが10代の母親から生まれ、1歳を迎えることなく亡くなっている。
セーブ・ザ・チルドレンの最高責任者、Justin Forsyth氏は嘆く。
「子どもが子どもを産む」ということは、同時に、母体となる身体の発育が不十分であるために、出産自体が死に繋がるのだ。母体となった子どもだけでなく、生まれた子どもにおいてもまた悲惨な状況だ。母親の出産時の年齢が18歳を下回る場合、その赤ん坊の死亡率は、なんと60%だ。こと発展途上国においては、避妊という選択肢がない。こうした子どもらの命は避妊にかかっているのだ。」
世界の少女、5人に1人が出産を経験
アフリカでは、少女の主な死因は出産である。また世界中を統計すれば、少女5人に1人の割合で、18歳を迎える前に出産をしている。
また母親の年齢が14歳以下で出産した場合、20代で出産した場合と比べて、妊娠や出産で死亡する確率が5倍も高かった。
セーブ・ザ・チルドレンは強く訴える。
「すべての女性が避妊する権利を有する。女性の数ある権利は法のもとに成立し、守られなければならない。また、教育機関や医療関係機関への教育の導入もしなくてはいけない。これを実施すれば、発展途上国における母体の死亡率の30%、また新生児の死亡率の20%が改善されるだろう。」
セーブ・ザ・チルドレンは、今しか救えない、1人でも多くの命を救うために、広く募金活動を行っている。(編集部翻訳担当 渡邉充代)

Medindia
http://www.medindia.netセーブ・ザ・チルドレン ジャパン
http://www.savechildren.or.jp