胚腎臓に新たな発見!
6月12日付けの英、医療系ネット新聞、MNT(Medical News Today)の発表によると、アメリカのミズーリ州のセントルイスにあるワシントン大学とパリにある共同研究所が、このほど、胚腎臓に2つの新しいタンパク質、FGF9とFGF20を確認した。これらのタンパク質は、胎児が腎臓が発達していく過程で、幹細胞の供給を維持していくのに必要なものと考えられる。
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研究者らによると、このたんぱく質、FGF9とFGF20を試験マウスから体外に取り出したところ、その試験マウスは、予測の2日を上回る5日間も生存したという。
胎児が腎臓を発達させていく際、これらの初期の幹細胞が、ネフロン(腎単位)と呼ばれる、たくさんの成熟細胞を生み出してゆく。ネフロンは、腎臓で血液のろ過を担っている。
専門家の見解
発生生物学のRaphael Kopan教授らは提唱する。
「人は生まれた時に必ず、ある決まった複数のネフロンが割り当てられているのだ。運がいいことに、数は余っている。1つの腎臓を他人に譲ることができるのだ。つまり、自分のネフロンの半分は手放すことができる。だが、肌や腸については、そうはゆかない。また腎臓だって、新しいネフロンを生成することはできないんだ。」
この研究成果については、ネット学術誌「Developmental Cell」にて公開されている。 (編集部翻訳担当 渡邉充代)

医療系ネット新聞MNT
http://www.medicalnewstoday.com/releases/246426.php