睡眠医学学会による発表
2012年6月9日~13日に、アメリカ・ボストンにて睡眠医学学会(Associated Professional Sleep Societies)の年次総会「SLEEP 2012」が開かれました。
そこで発表されたところによると、アメリカで行われた調査によって、人は睡眠不足のとき、ハンバーガー・スナック菓子・ドーナツなどのジャンクフードに手を出しやすくなるということが判明しました。
すでに妊娠中の人にとっても、現在妊活中の人にとっても、「健康な食生活」は毎日の中でとても大切なことです。ジャンクフードばかり食べていては、健康な赤ちゃんをつくるために必要な栄養素が足りなくなってしまいます。
調査の内容は?
この調査の対象となったのは、標準体重の男女25人です。毎晩4時間の睡眠を5日間続けた後、そして、毎晩9時間の睡眠を5日間続けた後に、それぞれ脳のMRIスキャンが行われました。
MRIスキャン中、彼らはいろいろな種類の食べ物の写真を見せられました。果物や野菜などの健康的なものから、キャンディーやピザなどの不健康なものまで、多種多様でした。
その結果、睡眠不足のときにのみ、不健康な食べ物の写真によって脳の「報酬系」と呼ばれる部分が活性化させられるということが発見されました。睡眠がしっかり取れているときには、そのような結果は見られなかったのです。
「報酬系」とは、人間や動物の脳において、欲求が満たされたとき、または満たされるとわかったときに活性化し、その固体に快感を与える神経系のことです。
今日から早寝早起きを!
今回の調査を率いた、コロンビア大学人間栄養研究所の助教授Marie-Pierre St-Onge氏は、次のように語っています。
疲れていたり睡眠が足りなかったりすると、不健康な食べ物に対する警戒もゆるんでしまいます。そのようなものを食べるべきではないと頭でわかってはいても、疲れているときは「まあいいや」という気持ちになってしまうのです。
毎日健康な食生活を送るためには、充分な睡眠時間を取ることが重要ということですね。早速今日から、早寝早起きを心がけてみてはいかがでしょうか。

SLEEP 2012
http://www.sleepmeeting.org/