高血圧になるリスクを子どもの頃から背負う可能性
『HealthDay』によると、イギリスのオックスフォード大学の研究で、妊婦中にみられる「子癇前症」が、将来、子どもの心臓の健康を脅かす可能性があることが分かったそうです。
「子癇前症」は妊娠高血圧に蛋白尿が加わったものですが、研究では、「子癇前症」となった母体にいた小児および青年と、そうでない小児および青年4万5,000人超を対象に、心血管疾患の危険因子を検討した分析を実施。
すると、「子癇前症グループ」では「非子癇前症グループ」と比べて、小児期および青年期において、血圧が高いことが分かりました。
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心疾患や、脳卒中の死亡リスクも!
また、「子癇前症グループ」の最高血圧は、「非子癇前症グループ」よりも平均2.39mmHg高く、最低血圧は平均1.35mmHg高かったそうです。
これは、時間の経過とともに、「子癇前症グループ」の心疾患の死亡リスクが約8%、脳卒中の死亡リスクが12%も上昇するということつながるとしています。さらに、「子癇前症グループ」の小児では、ボディマスインデックス(BMI)も高かったそうです。
今回の研究は、「子癇前症」が心血管疾患を引き起こすことを証明するものではなく、これらの関連性を示しているに過ぎない、ともしていますが、「子癇前症」が子どもの将来の健康を脅かす可能性があるのであれば、妊娠中はしっかりと検診を受け、血圧をチェックし、子どもが健康に生まれ、そして将来も健康でいられるようにしてあげたいですね。

HealthDay
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=665087ご参考:日本妊娠高血圧学会
http://jsshp.umin.jp/i_9-qa_use.html#Q1