女性の38%が流産を経験
名古屋市は2012年5月22日から、名古屋市立大学病院内に、『名古屋市不育症専門電話相談窓口』(愛称:豆柴ダイヤル)を開設しました。
「不育症」とは、妊娠しても流産や死産を繰り返してしまうことですが、一般的に、2回連続した流産・死産があれば不育症と診断されます。
名古屋市立大学の調査によると、妊娠したことのある女性の38%が流産を経験しており、流産をくりかえす「不育症」も、20人に1人の割合でいることが判明しているそうです。
流産をくりかえす人の85%が無事に出産
気になる「不育症」の原因ですが、厚生労働省研究班の調査では、
・子宮の形が悪い子宮形態異常が7.8%
・甲状腺の異常が6.8%
・両親のどちらかの染色体異常が4.6%
・抗リン脂質抗体症候群が10.2%
・凝固因子異常として第XII因子欠乏症が7.2%
・プロテインS欠乏症が7.4%
・偶発的流産、リスク因子不明の中で抗PE抗体陽性22.6%
・偶発的流産、リスク因子不明 65.3%
という結果が出てきます。
抗リン脂質抗体が見つかると薬での治療となりますが、原因不明の場合は、これといった治療方法は、まだ確立していません。しかし、流産回数が2回の方は、カウンセリングを受けた方が、流産リスクがあってもなくても、次回の妊娠成功率が高いことも判っているそうです。
一人で悩みんだり、インターネットなどで調べると、悪い情報ばかり目にとまりませんか?それは精神的にも悪いこと。まずは気軽に相談窓口に電話をして、話をしてみましょう。専門家と話すことで、きっと前向きな気持ちになれるに違いありません。
なお、定例記者会見では、“豆柴”の由来について、“豆柴”は日本古来の犬種、柴犬の小型犬で、犬は安産の象徴でもあることから採用されたとの説明もありました。
『不育症』専門相談窓口』(愛称:豆柴ダイヤル)
【内容】
「不育症」の専門相談員による無料電話相談
【専用電話番号】
052-851-4874(しばとなかよく)
【相談日時】
・毎週火曜日:正午から午後3時00分
・金曜日:午前8時30分から午前11時30分
(祝日・年末年始12月29日から1月3日除く)

名古屋市立大学病院
http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/obgyne.dir/group_huiku.html厚生労働省研究班
http://fuiku.jp/名古屋市:不育症相談支援事業のご紹介
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/8-7-5-3-0-0-0-0-0-0.html