自らの意思で妊娠・出産を望むように
アメリカの公的機関が、数多くの大学や研究所と共同で手がけた調査結果として、高学歴の女性が自らの意思で、妊娠出産を望んでいるという傾向が明らかになりました。
自らも高学歴の女性として、バッファロー大学で助教授を務めるキンヤン・シャン氏は、この調査は女性の高学歴化の裏に潜む真実に触れたとしています。
シャン氏によると、結論づけるには早すぎるものの、1990年代から高学歴で、比較的年齢層の高い女性の出産の数が上がっており、この結果にマッチするかのように、子どものない女性の数が5%ほど減少しているのです。
調査では1950年代に生まれた女性が、一つの目安の年代となっているそうです。この年代の女性は、若い頃は出産率が低いのですが、30代後半から40代になって出産率がアップしているのです。
過去に専門職に就いている女性についての調査が行われたことがありましたが、女性は子どもの数が増えるなどして、生活の環境が変わると職種を変わることもあり、研究結果としての判断が難しいため、出産などの直接の意思決定には関係しない学歴で調査したのです。
高学歴で仕事を持つ女性が、妊娠・出産・育児を行いやすい社会へ
調査は、高学歴の女性の出産率が上がっている理由については説明していないものの、過去の調査からいくつかの予測はできました。
親の世代が「子どもを持つ」ということに、価値を見いだしていて、同じ意思決定が子どもの世代で行われていることが一つの理由と考えられています。また、様々な育児用品の出現などで、育児にかかる費用が減ってきたことも挙げられます。男性の育児への参加が増えてきたことも理由として考えられるそうです。
どうやら、少しずつ妊娠・出産・育児がしやすい社会に変わりつつあり、その中で女性が子どもを持つことを望むようになってきたようです。

News Medical ; Fertility for older, highly educated women has risen since the 1990s
http://bit.ly/Li9MJm