高血圧・糖分過多・脂肪過多
イスラエル・エルサレムのヘブライ大学とアメリカ・シアトルのワシントン大学の調査によって、妊娠前・妊娠中の体重過多は、生まれてきた子どもに生涯にわたって健康上の問題を与え続けることが判明しました。Medical News Todayが5月15日に報じました。
妊娠中の体重過多によって、生まれてきた子どもも少年期・思春期頃に体重過多となりやすいということは以前から言われ続けてきました。しかし今回の調査によって、影響はそれだけではなく、子どもが成人して年を重ねたのち、高血圧や糖分過多、脂肪過多になりやすいということがわかったのです。
調査の内容は?
今回の調査は、イスラエルで1974~1976年に生まれた1400人の臨床情報の分析をもとに行われました。
過去の臨床情報の中から、彼らの母親の妊娠前・妊娠中の体重、彼ら自身の出生時の体重などのデータをピックアップしたのです。また、年齢が32歳(調査時)である人々を対象として、体重、血圧、血液中の糖分量・脂肪量、BMIなど現在の臨床情報の収集も行いました。
この綿密な分析の結果、「母親の体重過多」と「子どもの成人後の体重過多・その他健康上の問題」との間には、密接な関係があることが証明されたのです。
例えば、妊娠中に14kg以上体重が増加した母親から生まれてきた子どもは、体重増加が9kg以下であった母親から生まれてきた子どもと比べて、高いBMI指数が計測されています。
そして同様に、体重過多の母親から生まれてきた子どもからは、血液中の糖分量・脂肪量において、健康に害を与えるほどの数値が検出されたのです。
体重管理はしっかりと
この調査をリードした医師、Hagit Hochner氏は、
これでやっと、胎児への影響は、彼らが生まれたあと生涯にわたって、健康上のリスクとして残るということが証明された。
と結論付けています。せっかくお腹を痛めて産むのであれば、健康な子どもを産みたいですよね。妊娠前から、体重の管理は徹底しておきたいものです。

Offspring Likely Suffer When Mother Is Overweight During Pregnancy
http://www.medicalnewstoday.com/releases/245373.php