妊娠中の健康状態が子どもの自閉症などの発症に影響?
4月2日は国連の定めた自閉症啓発の日。この前後には、自閉症に関するニュースや情報が多く集まりました。そのひとつで、妊娠中に肥満や糖尿病では、生まれてくる子どもが自閉症を発症する率が、他の妊婦さんに比べて高いようだという研究報告がアメリカで発表されました。
研究では、約1000組の母子に対して調査を行いました。学術的な研究の成果として、妊娠中の糖尿病や肥満と、子どもの自閉症の割合を完全に断言するには至っていないようですが、何らかの関係があるようだとされています。
また、自閉症以外の障害や病気を産まれた時に持っている赤ちゃんの割合も高いとのことです。糖尿病では、母体で消費される酸素の量が多く、このため赤ちゃんの脳の発達に必要な酸素が不足しがちなことが原因の一つではないかと言われています。
健康管理を徹底して、リスクを最小限に
妊娠前は、糖尿病と診断されていなくても、妊娠中に糖尿病を発症する女性もいるため、妊娠中の検診を受けて、健康管理を徹底することや、栄養バランスの整った食事を摂ることで、健康上の問題を最小限に抑えることなどが必要とされました。

Pediatrics ; Maternal Metabolic Conditions and Risk for Autism and Other Neurodevelopmental Disorders
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2012/04/04/peds.2011-2583