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母親由来のタンパク質が胚の成長に影響を与える

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母親由来のタンパク質が胚の成長に影響を与える

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母親由来のタンパク質による影響
ウォルター・アンド・イライザ・ホール医学研究所(WEHI)の研究チームは、「eLife」にて、母親由来のタンパク質「SMCHD1」がゲノムインプリンティング・ゲノム刷り込みに関与し、胚の発達に影響を及ぼすと発表した。少なくとも10の異なる遺伝子のスイッチをオフにし、胚の発達に影響を与えることが認められた。

今回の発見により、ゲノムインプリンティングプロセスに新たな洞察がもたらされ、発達障害・変性疾患(原因不明の疾患)に対する「SMCHD1」の関与を紐解くヒントが明らかになると期待される。

タンパク質
ゲノムインプリンティングとは
子供には父親・母親由来の遺伝子が受け継がれるが、なかには、遺伝子の由来(父親あるいは母親いずれかの由来)によって子供の体内における活性が異なる遺伝子もある。

この現象はゲノムインプリンティング・ゲノム刷り込みと呼ばれ、精子・卵子の形成過程において遺伝子に「しるし」「記憶」を刷り込む。インプリンティングは遺伝情報に恒久的変化を与えず、世代ごとに新たにプログラムされる。それゆえ、遺伝とは異なるエピジェネティックな(後成的な)現象である。

なお、ゲノムインプリンティング・ゲノム刷り込みは、遺伝子疾患に多く認められる。

「SMCHD1」による胚のエピジネティクな変化
研究チームは、母親由来のタンパク質「SMCHD1」が新たに形成される胚へ受け継がれる過程、インプリンティング遺伝子(発現が両親いずれかによって決定される遺伝子)の発現に対する影響を観察した。

「SMCHD1」は遺伝子のスイッチオン/オフを制御でき、遺伝子のスイッチをオフにして、他細胞の活性を変化させる役割を担うといわれる。

今回、研究を通じて、卵細胞(卵母細胞)と精子の受精後、発生中の胚には卵細胞の「SMCHD1」が残存し、少なくとも5回の細胞分裂中に確認された。

「SMCHD1」は、エピジネティクな変化(後成的変化)を引き起こし、遺伝子をスイッチオフ(沈黙遺伝子)にする。つまり、インプリンティング遺伝子の発現を変化させ、子供の生涯に亘って影響を持ち続ける可能性があるという。

合わせて、母親由来の「SMCHD1」によって、10の異なる遺伝子のスイッチがオフにされ、胚の発達に影響を与えることが認められた。研究チームは、今回の研究を通じて、胚の初期成長段階における重要事項、母親由来の「SMCHD1」が遺伝子発現を抑止することが解明されたと述べる。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

WEHI
https://www.wehi.edu.au/
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