妊娠期のビタミンD摂取の重要性
シアトル子ども病院の研究チームは、「The Journal of Nutrition」にて、妊娠期のビタミンD摂取量と子供の知能指数(IQ)には関連性があり、高用量ビタミンD摂取によって子供のIQが高まると発表した。
ビタミンDは重要な栄養素であり、多くの身体機能にとって不可欠とされる。母親のビタミンDは子宮内の胎児へ供給され、脳発達を含めたプロセスを制御する。
また、メラニン色素は太陽によるダメージから肌を守るが、肌の色によって紫外線をブロック・カットするゆえ、肌におけるビタミンD生成量は低下する。今回の研究では、黒人女性は、肌の色にて紫外線がブロックされ、ビタミンD欠乏症リスクが高まることが判明した。
妊娠期のビタミンD摂取量と子供のIQにおける関係性
研究チームは、米テネシー州のコホート研究「the Conditions Affecting Neurocognitive Development and Learning in Early Childhood (CANDLE)」を用いて、子供の健康状態および成長・発達を考慮したうえで、妊娠期のビタミンD摂取量と子供のIQにおける関係性を検証した。
調査結果より、妊娠期に母親が高用量ビタミンDを摂取した場合、4歳から6歳段階における子供のIQスコアが高くなった。
身体に必要とされるビタミンDのうち、約95%は体内で生成されるといわれる。残りは、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルト、シリアル、多脂魚(イワシ、サバなど)より摂取できる。1日あたりのビタミンD 摂取目安量は200IU(5.5μg)だが、食事のみで摂取目安量を満たすことは不可能である。
それゆえ、研究チームは、不足分をサプリメントにて補うように推奨する。
(画像はプレスリリースより)

Seattle Children’s
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