妊娠糖尿病の早期発見が可能に
7月1日、米国微生物学会(ASM)は、プレスリリースにて、妊娠初期の腸内細菌叢から妊娠糖尿病リスクが予測できると示した。
妊娠初期の腸内細菌叢と妊娠糖尿病には関連性があり、妊娠初期の腸内細菌叢のバランス異常は妊娠糖尿病リスクを高めるという。なお、研究論文は「Microbiology Spectrum」に掲載されている。
腸内細菌叢と妊娠糖尿病における関係性
妊娠糖尿病は妊娠高血圧症候群、羊水過多症、帝王切開などの妊娠合併症リスクを高め、母子に与える影響は大きい。それゆえ、妊娠糖尿病への早期治療介入によって妊娠合併症リスクは軽減し、母子への健康被害を防げる。
新しい研究では、中国の研究チームが妊娠初期の女性61人を対象に腸内細菌叢と妊娠糖尿病における関係性について検証した。
16S rRNA遺伝子解析(細菌叢解析)を用いて糞便に含まれる細菌や微生物を調べ、腸内細菌叢の多様性を評価したところ、妊娠糖尿病を発症した女性と妊娠糖尿病を発症していない女性において腸内細菌叢の構成に相違が認められた。
腸内細菌叢と妊娠糖尿病に関連性があり、妊娠初期の腸内細菌叢のバランス異常によって妊娠糖尿病リスクは増すという。
これより、研究チームは、腸内細菌叢から妊娠糖尿病の早期発見ならびに早期治療介入が可能になると期待する。
(画像はAMERICAN SOCIETY FOR MICROBIOLOGYより)

AMERICAN SOCIETY FOR MICROBIOLOGY
https://asm.org/