幼少期のトラウマ
8月4日、クイーンズランド大学(オーストラリア)の研究チームは、プレスリリースにて、幼少期のトラウマ(心的外傷)によって妊娠合併症リスクが高まると発表した。
今回、幼少期のトラウマと妊娠合併症リスクには関連性があると報告された。幼少期に虐待や家庭内暴力など心理的に強い負荷を受けた場合、妊娠中の合併症リスクが37%増すという。
幼少期のトラウマと妊娠合併症における関係性
研究チームが研究論文21文献を用いて幼少期のトラウマが妊娠に与える影響を検証したところ、幼少期のトラウマと妊娠合併症リスクには関連性が認められた。
幼少期に受けた虐待や家庭内暴力などのトラウマは、幼少期のトラウマ的な体験は短期的および長期的に悪影響を及ぼす。ストレス応答シグナル伝達経路、免疫システムを含む脳機能を変える可能性があるという。
また、幼少期だけでなく、成人期のメンタルヘルスを害し、さらには妊娠にも悪い影響を与える。
妊娠中の薬物使用、運動不足、不健康な食事の一因となり、妊娠糖尿病、高血圧、過剰な体重増加、不安症や鬱病をはじめ、妊娠合併症リスクは37%増加した。早産、低出産体重などの有害な妊娠転帰リスクは31%増えたという。
それゆえ、研究チームは幼少期のトラウマを予防することが重要であり、トラウマインフォームドケアによって母子の健康は改善すると結論付ける。
(画像はプレスリリースより)

THE UNIVERSITY OF QUEENSLAND
https://www.uq.edu.au/