ケトン食とPCOS
9月7日、マレーシアの研究チームは、「Journal of the Endocrine Society」にて、ケトジェニックダイエット(ケトン食)には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に伴うホルモンバランスの乱れを改善する効果があると発表した。
ケトン食による生殖ホルモンレベルの改善効果
近年、PCOSの食事療法として、ケトン食が注目されている。しかしながら、ケトン食が生殖ホルモンや体重変化に対して与える影響は明確に分かっていない。
そこで今回、研究チームは、文献データベース「PubMed」「ScienceDirect」「Scopus」「Web of Science」を用いて、ケトン食がPCOSに与える影響について調査した。
調査対象となる研究論文をメタ分析したところ、PCOSの女性がケトン食療法を45日以上実践した場合、生殖ホルモンレベルが大幅に改善することが認められた。黄体形成ホルモン(LH):卵巣刺激ホルモン(FSH)比、遊離型テストステロン(フリーテストステロン)は減り、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)は増えたという。
また、PCOSの症状として体重増加が挙げられるが、ケトン食によって顕著に体重が減少することも確認された。
(画像はJournal of the Endocrine Societyより)
Journal of the Endocrine Society
https://academic.oup.com/jes/article/7259972