BMIが妊娠結果に与える影響
3月31日、スタンフォード大学ならびにスタンフォード病院(アメリカ)の研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、単一の正倍数体胚を用いた修正自然周期の凍結融解胚盤胞移植(mNC-FET)において、BMIは出生率ならびに臨床妊娠率に影響を与えないと発表した。
今回、BMIの上昇により、修正自然凍結融解胚盤胞移植の出生率ならびに臨床妊娠率が低下することはないと報告された。
一般的に、体重増加に伴い、異常な妊娠転帰リスクは増加するといわれるが、BMIと修正自然凍結融解胚盤胞移植の結果に関しては議論の余地がある。
修正自然凍結融解胚盤胞移植サイクルにおける出生率とBMI値の関連性
研究チームは、2016年から2020年の期間、不妊治療中の女性425人、単一の正倍数体胚を用いた修正自然凍結融解胚移植562回を対象に、修正自然凍結融解胚盤胞移植サイクルにおける出生率とBMIの関連性を検証した。
なお、胚移植サイクルの内訳は、標準体重(BMI18.5以上25未満)316回、過剰体重(BMI25以上30未満)165回、肥満(BMI30以上)81回であった。
各BMIグループの出生率を比較したところ大きな差異はなく、出生率とBMIにおいて関連性は認められなかった。また、修正自然凍結融解胚盤胞移植サイクルの臨床妊娠率はBMIの影響を受けないと報告された。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)
Springer Link
https://link.springer.com/