妊娠中の腰痛や骨盤痛を改善
11月21日、中国の研究チームは、「BMJ」にて妊娠中に起こる腰や骨盤の痛みは鍼治療によって大幅に軽減すると発表した。あわせて、妊娠中の鍼治療が、妊娠結果や子供の健康状態に悪影響を及ぼすことはないと報告されている。
妊娠中の腰痛や骨盤痛に対する鍼治療の効果
痛みを緩和するうえで鍼治療は潜在的な治療法であるが、妊娠に伴う腰痛や骨盤痛に対する治療効果は懐疑的である。
そこで今回、研究チームは複数データベースより研究論文10文献、計1040人の女性を対象にシステマティック・レビューを行い、妊娠中の腰痛や骨盤痛に対する鍼治療の効果、機能状態、生活の質について検証した。
結果として、鍼治療により、妊娠中に起こる腰や骨盤の痛みが大幅に軽減し、腰や骨盤の機能状態における改善、生活の質の向上が認められた。また、全体的な効果には有意差があったものの、鎮痛剤の使用量、アプガー指数(出産直後の新生児の健康状態を表す指数)に有意差はなかったという。
これより、研究チームは、鍼治療によって妊娠中の腰痛や骨盤痛は緩和し、機能状態や生活の質も改善されると結論づける。
(画像はBMJより)
BMJ Open
https://bmjopen.bmj.com/content/12/12/e056878