抗生物質が妊娠に与える影響
6月23日、ボストン公衆衛生大学院の研究チームは、「Human Reproduction」にて、妊娠前の抗生物質の服用は妊娠可能性に影響を与えないと発表した。
抗生物質の服用と妊娠可能性における関係性
妊娠中に母親が服用した薬は、胎児の成長・発育に影響を及ぼす。ただし、抗生物質は、妊娠中に服用しても胎児に悪影響を与えることなく、安全であるとされている。
今回、研究チームは、2013年6月から2020年9月の期間、アメリカ・カナダ在住の妊活中の女性9524人(21~45歳)を対象に、インターネット上にて先入観コホート研究を実施し、抗生物質の服用と妊娠可能性における関係性を検証した。
被験者の妊活期間は6サイクル未満、上限12ヶ月あるいは妊娠成立まで追跡調査を実施した。
なお、抗生物質は、有効成分(ペニシリン、マクロライド、ニトロフラントイン、ニトロイミダゾール、セファロスポリン、スルホンアミド、ニューキノロン、テトラサイクリン、リンコサミド)に基づき、分類された。
過去4ヶ月における抗生物質の服用(種類、量、用途)に関して調査したところ、抗生物質の服用は、妊娠可能性に対して影響しないことが認められた。
(画像はHuman Reproductionより)

Human Reproduction
https://academic.oup.com/