妊娠中の果糖過剰摂取による次世代への影響
7月2日、国際幹細胞学会(ISSCR)は、プレスリリースにて、藤田医科大学の果糖(フルクトース)過剰摂取による次世代への影響に関する研究を紹介した。
妊娠期の果糖過剰摂取は、出生前から出生後まで、長期に亘って子供の健康に影響を及ぼすという。なお、研究論文は「Stem Cell Reports」に掲載されている。
妊娠中の果糖過剰摂取と胎児脳の変化
妊娠中の栄養バランスの崩れは、長期に亘って子供の健康状態に悪影響を及ぼす。これまで、妊娠中の母親が砂糖入りの食品や加糖飲料から果糖を過剰に摂取することにより、子供の糖尿病や心血管疾患、神経障害や認知機能障害のリスクは増すと報告されている。
そこで今回、藤田医科大学の研究チームは、ラットを用いた動物モデル実験を行い、妊娠中の果糖過剰摂取による次世代への影響について検証した。
妊娠中の母ラットに高果糖コーンシロップを与えたところ、出生前から出生後まで、子ラットの脳に対して長期的影響を及ぼすことが認められた。
出生前に高濃度の果糖に晒された子ラットでは胎児期に神経幹細胞(NSC)が変化し、細胞分裂の低下、ニューロン産生の阻害、遺伝子発現の変化が生じた。
これにより、学習や認知に関与する脳領域にて、神経幹細胞(NSC)から産生されるニューロン新生(神経新生、神経形成)が減少し、成体において学習・記憶能力の低下が認められた。
(画像はINTERNATIONAL SOCIETY FOR STEM CELL RESEARCHより)

INTERNATIONAL SOCIETY FOR STEM CELL RESEARCH
https://www.isscr.org/