男性不妊と亜鉛
3月25日、協立総合病院(日本・名古屋)の研究チームは、「Cureus Journal of Medical Science」にて、男性不妊において、血清亜鉛濃度と精子パラメータ、血清亜鉛濃度と妊娠率に正の相関関係はないと示した。
血清亜鉛濃度と精子パラメータにおける関係性
亜鉛は、男性不妊において重要な微量元素である。ホルモン産生と精液の質に大きな影響を与え、無精子症では血清亜鉛濃度が有意に低いと報告されている。
そこで今回、研究チームは、2020年8月から2024年12月の期間、協立総合病院を受診した不妊男性4389人を対象に大規模な横断研究を行い、血清亜鉛濃度と精子パラメータにおける関係性について検証した。
亜鉛による精子パラメータへの影響を評価したところ、血清亜鉛濃度と精子数、精子運動性に相関関係はないと示された。
また、経口薬(亜鉛含有)や亜鉛サプリメントの使用有無など特定の条件に基づき不妊男性を分類して血清亜鉛濃度を比較した場合、特定の条件による有意差は認められなかった。経口薬の服用やサプリメントの摂取は、テストステロン値を改善する可能性は示唆されるが、亜鉛濃度には影響しないという。
研究チームは、不妊男性において、血清亜鉛濃度と精子パラメータ(精子数、精子運動性)、血清亜鉛濃度と妊娠率に正の相関関係はないと考える。なお、精子パラメータが正常な男性は、精子パラメータが異常な男性と比べて妊娠率は高くなったものの、血清亜鉛濃度と妊娠率における相関関係は報告されていない。
(画像はCureus Journal of Medical Scienceより)

Cureus
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