妊娠中の高温多湿曝露の危険性
12月19日、カリフォルニア大学サンタバーバラ校(アメリカ)の研究チームは、妊娠中の高温多湿曝露は子供の健康を損なわせると示した。
妊娠中の母親が高温多湿な環境に置かれた場合、高温(35度以上)の環境に置かれた場合よりも胎児の健康に悪影響を及ぼすという。なお、研究論文は「Science Advances」にて掲載されている。
気候変動が子供の健康に与える影響
近年、気候変動により極端な高温多湿の環境が頻繁に発生している。しかしながら、専門家らは気温による影響だけに焦点を当て、極端な気候による真の影響を過小評価している可能性がある。
そこで今回、研究チームが国際的な世帯調査プログラム「Demographic and Health Surveys(DHS)」を用いて気候変動が子供の健康に与える影響について調査したところ、極端な高温曝露は健康被害をもたらし、多湿曝露がその健康被害を悪化させると示された。
出生前、母親の胎内で高温多湿の環境に晒されることは、高温の環境に晒される以上に子供の健康に対して悪影響を及ぼすという。
例えば、妊娠後期の高温多湿曝露は、高温曝露に比べて約4倍の影響があると認められた。出生前の1年間、高温多湿に晒された子供は、年齢別の平均身長より13%低くなる可能性が示唆された。
(画像はプレスリリースより)

UC SANTA BARBARA
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