妊娠中のメンタルヘルスによる影響
10月6日、中国の研究チームは、「Frontiers in Endocrinology」にて、周産期うつ病は妊娠糖尿病リスクを高めると示した。
周産期うつ病とは、妊娠中から産後1年間に掛けて生じる躁鬱状態と定義される。今回、周産期うつ病を発症した女性は、発症しなかった女性と比べて妊娠糖尿病リスクが増加したと報告された。
周産期うつ病と妊娠糖尿病における関係性
研究チームは、文献データベース「PubMed」「Embase」「Wanfang」「the Cochrane Library」を系統的に検索し、周産期うつ病と妊娠糖尿病における関係性について検証した。
8文献(2013~2021年)、妊娠中の女性125451人を対象にメタ分析を行ったところ、周産期うつ病と妊娠糖尿病の増加において関連性が示された。周産期うつ病を発症しなかった女性に比べて、周産期うつ病を発症した女性では、妊娠糖尿病リスクが有意に高まったという。
それゆえ、研究チームは、妊娠初期のうつ病スクリーニングなどメンタルヘルスケアの重要性を強調する。
例えば、妊娠初期のうつ病スクリーニングは、妊娠中のメンタルヘルスを改善するだけでなく、潜在的に妊娠糖尿病リスクを軽減する。妊娠糖尿病リスクの高い女性が特定され、タイムリーな医療介入を可能にするという。
(画像はFrontiers in Endocrinologyより)

Frontiers
https://www.frontiersin.org/