帝王切開の既往による影響
11月1日、中国の研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、帝王切開の既往は、生殖補助医療の累積出生率に影響を及ぼさないと示した。
今回、経腟分娩歴のある経産婦と帝王切開歴のある経産婦において、体外受精・顕微授精1サイクルあたりの累積出生率に有意差はないと報告された。過去の分娩方法(経腟分娩、帝王切開)は、体外受精・顕微授精の成功率に影響を及ぼさないという。
過去の分娩方法と体外受精・顕微授精の累積出生率における関係性
研究チームは、体外受精・顕微授精を受ける経産婦4724人(経腟分娩3309人、帝王切開1415人)を対象に後ろ向き研究を行い、過去の分娩方法が体外受精・顕微授精の累積出生率に対して与える影響について検証した。
経腟分娩歴のある経産婦と帝王切開歴のある経産婦の体外受精・顕微授精1サイクルあたりの累積出生率を比較したところ、過去の分娩方法による影響は確認されなかった。あわせて、予後、年齢、卵巣反応、BMIを含めた場合も経腟分娩と帝王切開における有意差は認められなかった。
これより、帝王切開の既往は、体外受精・顕微授精の累積出生率に影響を与えない可能性があるといえる。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)

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